2013年7月31日水曜日

国際仲裁廷 ソウル、ニューヨーク 2013

2013年Seoul に International Dispute Resolution Center がオープンしたと思ったら7月にはNew York に New York International Arbitration Center がオープンした。
http://nyiac.org/

自国に Interantional Arbitration Center を作るメリットは何か?
韓国の弁護士の説明によれば、韓国企業が国際仲裁を使うことが多く、また国際仲裁に多額の費用を払っている、仲裁センターを韓国に持つメリットはある、とのことだった。

日本にも国際商事仲裁協会というのはあるし、内田貴先生は民法(債権法)改正について、日本法が国際契約の準拠法に選ばれ易くする、日本法が国際仲裁で準拠法になったときに使い勝手がよいか、という視点から説明されることがある。

仲裁は、早い、安い、非公開、その分野の専門家を仲裁人に指定できる、というメリットが挙げられることがあるが、少なくとも安いということはまずないと言われており、早い、というのもどこと比べるかだが(インドやイタリアは裁判が長いことで有名)、さほど早くもないと言われている(ただし上訴はない)。非公開にしても執行段階で裁判所を通すと公開になることが指摘されている。

なお、そもそもすんなり仲裁が始まるか、手続きでもめないか、については仲裁合意をする時点で慎重に起案をしておく必要がある。

それはともかく、仲裁センターを持ちたがるというのは、仲裁には金がかかり、その金はどこかに行くのだから、自国に落ちるようにしたい、ということではないのだろうか。
それでは日本にも作れば、ということになるのだが、英語を母国語としない者にとって国際仲裁に代理人、仲裁人として関与するのはハードルが高い。

それでは韓国はどうしているのか。
韓国人の友人によれば、韓国人は世界各地に移民しており、英語を母国語とする韓国人(現国籍はともかく)が多い。韓国の法律事務所は韓国系米国人弁護士を雇用して国際仲裁にあたらせることができる、とのことだった。

さて、日本はこの分野にどう対応し、日本の弁護士はどうやって生き残ればよいのだろうか?


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